商標登録の流れ(フロー)

[作成・更新日:2018.1.10]

商標登録の流れ1商標登録の流れ2

 

1.出願前打ち合わせ

・ロゴマーク、商品ブランド、サービスブランド、アイテム名、屋号、社名等、様々なものが商標の対象となり得ます。また、商標には、テキストデータ(標準文字)からなる商標と、イメージデータ(文字、図形あるいはそれらの組み合わせ等のイメージデータ)からなる商標とがあります。
・①出願を考えている商標(現在使用している商標あるいは将来的に使用を考えている商標)、②その商標を現在使用している対象商品又はサービス(役務)あるいは将来的に使用を考えている対象商品又はサービス(役務)、についてヒアリングさせて頂きます。
・より多くの商品又は役務を指定して商標登録できればいいのですが、その商品又は役務が複数の区分に亘るようであれば、出願費用や登録料が高くなってしまいます。費用対効果の観点で区分を絞る必要がある場合、その絞り込みの方向性について提案を致します。商標は、特許、実用新案、意匠とは異なり、区分を追加していく後追い出願が可能ですので、優先順位の高い区分についてだけ先に出願しておく、という考え方です。但し、使用を意図している全ての区分について出願しておくのが好ましいのはいうまでもありません。なお、区分は少なくても一つの区分において指定した商品又は役務が多数の類似群に属する場合も登録までにかかる費用が高くなる要因となりますので、これについても絞り込みの可否を検討します。
・出願前打ち合わせは原則無料です(ただし、遠方のお客様を訪問して打ち合わせする場合、交通費を頂くことはあるかもしれません)。

2.商標調査

・文字商標については、文字商標検索データベースを用い、図形商標については、図形商標検索データベースを用い、出願を考えている商標が他者の商標権に抵触しないか、そして、登録可能性があるか、を調査します。
・商標調査の結果、その商標を使用することが不可ということになれば、別の商標への変更を検討して頂くことになります。

3.商標登録出願

・商標調査の結果、出願することが可ということになれば、数日で願書を作成します。願書をお送りしますので、内容(特に指定商品又は指定役務の表記が問題ないか)を確認して頂き、修正すべき点は修正した後、最終的に出願指示を頂いてから、出願処理を行います。

4.出願公開

・出願後、約1ヶ月を経過すると、出願の内容が公開されます。

5.実体審査、拒絶理由通知、登録査定

・指定された一人の審査官により、その出願が登録に値するか否か(登録要件があるか否か)が審査されます。その出願が登録に値しないと審査官が判断する場合、拒絶理由が出願人に通知されます。一方、その出願が登録に値すると審査官が判断する場合、登録査定となります。かなりの高い確率で出願がそのまま登録査定となりますが、一回は拒絶理由が通知されることも少なくはありません。
・出願してから実体審査が着手されるまでに平均で約4ヶ月かかります(特許行政年次報告書2016年版の2015年のデータ)。なお、早期審査制度を利用すれば、約4ヶ月が約2ヶ月に短縮されます(特許行政年次報告書2016年版の2015年のデータ)。

6.意見書(補正書)

・拒絶理由が通知されると、意見書(と補正書)を提出して拒絶理由通知に反論します。
・意見書(補正書)を提出しますと、審査官はその内容を踏まえて再度実体審査を行います。意見書(補正書)を提出してから実体審査が着手されるまでに、早いもので1日~1週間、遅いものだと、1ヶ月以上、数ヶ月以上かかる場合もあります。

7.登録料納付、設定登録、商標公報発行

・登録査定を受けると、登録料を納付することで商標が登録されます。登録番号が付与されるのは、この設定登録時です。そして、設定登録されると、商標権が発生します。
・登録料を納付して早ければ数日、遅くとも約1ヶ月後には設定登録されます。
・商標公報は設定登録されてから約1ヶ月後に発行されます。